2005年07月27日

幻想皇帝―アレクサンドロス戦記第1巻/角川春樹事務所

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幻想皇帝―アレクサンドロス戦記〈第1巻〉
荒俣 宏 (著)


3冊のうちの第一巻。読み始めました(7/26)。

日本の織田信長に、宣教師ルイス・フロイスが、アレキサンダーについてを語る。
信長とアレキサンダーの共通点を見出していくフロイス。
アレキサンダーを「歴山」として興味深く耳を傾ける信長。


・・とこんな感じで始まりますが、かなり読みやすいです。
アレキサンダー大王のアニメの原作です。
(そういえばアニメの感想の詳細アップするの忘れてた)
アニメを観た感じだとSFファンタジー色が強かったので原作では
どうアレンジされているのか興味深いです。

電車で人を背にして読むには憚られるような描写有(笑)
アレキサンダーの母、オリンピュアスの密儀の描写がものすごいです。(ディオニュソス)

メモ
・フィリッポスの目の傷の原因は、密儀中の蛇を葬ろうとして受けた傷。

(2005/07/28)幻想皇帝1追記

読み終わりました。なんと読みやすい!
アニメとはかなり違いました。神秘的な部分はありますが、
SFっぽいところはまだみられず。
しかし描写が残虐な部分が多く、想像すると空恐ろしい。

オリンピュアスの密議、エウリュディケの子供を殺すところ
アレクサンドロスが密議を初めて視てしまうシーンは強烈。
これを映像にしたら・・・R指定間違いなしです。

信長とフロイスの最後のやりとりも何だか刺激的です。
二巻ちょろっと読み始めましたが、なんと、今度は明智光秀が出てきます。
posted by アウラ at 11:04 | TrackBack(0) | 小説[読了→感想アリ]

2005年07月21日

獅子王アレクサンドロス 講談社文庫

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獅子王アレクサンドロス 講談社文庫
阿刀田 高 (著)

600ページとボリュームはありますが字は大きいですし、なんといっても文庫だから軽い!



---感想(2005/7/21)---
読みやすさ・・★★★★

哲学者アリストテレスとアレクサンドロスの邂逅(出会い)から物語は始まります。
二人の邂逅が具現化されたものを、ヘファイスティオンは目にする。

この偉大な出会いのシーンはとても視覚的描写が顕著で、
文字を読むとパァっと、映像が頭に広がる感じを受けました。

全体的に映画的。(映像が浮かびやすい)
スリリングでドラマチックに描かれた作品でした。
ヘファイスティオンの印象がかなり違うこの作品。
必要悪、とでもいうのか、汚い仕事はアレキサンダーに指示されずとも、
彼の為であれば率先して実行する。
(もしそれが大王にばれると激しく叱責されそうなことであっても)

作者の意図が時々多めに介入してくるのが気になるといえば気になります。
これは同意できないなあ、と反発したくなることもあったけど、
読んでいて刺激的だったので良かったと思います。

※他、「自暴自棄か挑戦か!?」記事に涙が出そうになったシーンについて書いています。

(以上感想は2005/7/21に書きました/最初の記事掲載2005-06-01 03:06:07)

●同じ阿刀田 高氏著でずっと気になってた作品の入門書みたいなのがあったので、
マーケットプレイスで購入。や、安!下の方は1円で買いましたよ。
ホメロスを楽しむために
ギリシア神話を知っていますか
posted by アウラ at 09:06 | TrackBack(0) | 小説[読了→感想アリ]

2005年06月02日

アレクサンドロス大戦記 (3)永遠の帝国

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アレクサンドロス大戦記 (3)永遠の帝国
ヴァレリオ・マッシモ・マンフレディ (著), 草皆 伸子

★★★★☆

さすが全3巻のラスト。かなり勢いがある巻でした。
アレクサンドロス大王の人生で一番濃厚な時期ですし。
最初に読んでおきたかった一冊です。
映画も見直したいし、少年バゴアス〜も読み直したくなります。



魅力的キャラ
・パルメニオン、ペリタス、エウメネス(感想には書いてないけど)

●印象深いところ数箇所

ペルセポリスの炎上、失策であったという説が強いこの事件。
この作品では納得の理由で、全てはアレクサンドロスの計算の上であったことが示されます。
あの炎上はどうかと問いただしに来たパルメニオンにその理由を説明しますが、パルメニオンが納得、もとい反論できないのだから凄い。

パルメニオンの最期はかなり絶妙な仕上がりだったように思います。
エウモルポスの指示で遣わされた刺客が彼を狙いますが、読み手側が妙に焦るが、
場面は静謐で、親和的で、乱れがない。
彼は使者に合言葉を訊ねる。
答える使者と、全てを悟るパルメニオン将軍。
一瞬時間が止まり、場面はゆっくりと哀しさが漂う。
同時に苦渋の決断をしたアレクサンドロスの悲しみをも感じられる。
そう!とても詩的なシーンでした。
・・彼の死後のアリスタンドロスとの霊的なやりとりはちょっと驚いたなあ。

・ペリタスの最期がとても雄雄しくそして悲しい。。

・(要調査)サティバルザネスかナヴァルザネスがレオンナトスと闘って敗れたシーン。
(どっちか名前、忘れた・・)

・カリステネスの死を伝えるプトレマイオスからアリストテレスに宛てた手紙のくだりは良い感じ。

・(要確認)ダレイオスの母親のシシュガンビスとアレクサンドロスとのやりとりがなんと良かった。
あなたは幸せだ、私の母は息子の葬儀に出ることはかなわない・
みたいなところが良かった。アレクサンドロスの巧みな話術が覗えます。



●女性が結構頑張ってました。

・メムノンの妻バルシネの夫を失った悲しみと、敵を愛し始めてしまう複雑な想い。
さらには残された子供たちの思いも絡まってなんだか切ない。
そんなバルシネ、ガウガメラで亡くなっていますが、
史実では生き残り、アレクサンドロスの子を産んだということです。(あとがきより)

・アレクサンドロス自ら第一巻で奴隷の中から救い上げた少女レプティネ。
彼女の驚きの素性が明かされます。
史実では出てこない、この作品のみの創作の女性ですが、結構いい味でした。


●ヘファイスティオンについて

・待て待て、この最期はどうだろう(笑)。
ヘファ好きとしてはなんとも情けない。
ベッドに向かう途中に片手を挙げて絶命している姿を想像して悲しくなった。
でも現実は案外こんなものだったのかもしれないなあ。
その後、アレクサンドロスの施す盛大な葬儀も、武将としては切ない最期をもみ消すかのような印象が強すぎてなんとも感動できず。

・3巻通して、あまりパッとしなかった彼・・・
どこかにあったかなあ彼の光るシーンが・。思い浮かばん。


●バゴアスについて

・出てきました。ほんのワンシーンですが。
ペルシアの服をためらう(っていうか嫌がる)アレクサンドロスを納得させて、
流れるように仕上げていくバゴアス。
ギリシア語をしゃべれるのか、とアレクサンドロス。

しかしそれだけだったーー。
posted by アウラ at 18:03 | TrackBack(0) | 小説[読了→感想アリ]

2005年05月02日

アレクサンドロス大戦記〈2〉若き征服者/徳間書店

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アレクサンドロス大戦記〈2〉若き征服者
ヴァレリオ・マッシモ マンフレディ (著)

★★★★☆

アレク栄光度:★★★★
アレク狂気度:★★
へファ度:★★

魅力的キャラ
・エウメネス、メムノン、レオニダス、バルシネ

王となったアレクサンドロス世界制覇にのりだす。
宿敵メムノンとの戦い、メムノンの奥さんバルシネとの出会いあり。
様々な謀略にゆれながら、エジプトにたどりつく。

1より断然おもしろくなってます(世界制覇だからなあ)。

●印象深いところ数箇所

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posted by アウラ at 00:02 | TrackBack(1) | 小説[読了→感想アリ]

2005年03月31日

アレクサンドロス大戦記〈1〉夢の息子/徳間書店

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アレクサンドロス大戦記〈1〉夢の息子
ヴァレリオ・マッシモ マンフレディ (著),

★★★☆☆

アレク栄光度:★★★★
アレク狂気度:★
へファ度:★★
(変な度数をつけてみました)

全部で3部作となっていて本書は、アレキサンドロスが王となりアジア遠征を始めるところまで書かれています。

父フィリッポス王とアレキサンドロスの関係がとても印象的。
そして書記官エウメネスの知力と忠誠心がとてもよいです。


現代に近い言葉で書かれているのでとても読みやすいのですが
パパっていう表記には戸惑いを覚えました・・

●ヘファイスティオンについて

アレクサンドロスとヘファイスティオンの子供時代の出会い、
フィリッポスから逃れた後の二人の冒険談は良かったですが、
まだまだ地味です。

続きの二冊が楽しみです。
アレクサンドロス大戦記〈2〉若き征服者
アレクサンドロス大戦記 (3)
posted by アウラ at 01:25 | TrackBack(0) | 小説[読了→感想アリ]

アレクサンドロスと少年バゴアス/中央公論新社

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アレクサンドロスと少年バゴアス
メアリ・ルノー (著), 堀 たほ子 中央公論新社

★★★★★

ヘファ度:★★★★
バ ゴ度:★★★★★

ペルシアの少年バゴアス目線から見たアレキサンドロス。

と て も よ か っ た で す

アレキサンドロス通の方へもそうでない方へもオススメできます

バゴアスのとても繊細な心理描写が素晴らしいです。
アレキサンドロスとヘファイスティオンはバゴアス目線で
具体的な人物像が浮かんでくることになりますが二人ともすごい魅力的。
アレキサンドロスとヘファイスティオンの関係も、
アレキサンドロスとバゴアスの関係も(今回これが主)
更には、ヘファイスティオンとバゴアスとの関係までもが非常に
私の心を打ちました。
・・っていうかこの3人のうちの誰かになりたい。
(映画ではアレキサンダーでしたが、この本はアレキサンドロスという表記)


訳者の方が愛情込めて訳されているのが伝わります。
ありがちなで味気ないものではなく、とても引き込まれる文章でした。
直接的ではない心理描写に何度ため息ついたことか。
映画とは違う側面からの見方で非常に興味深いです。
ハードカバーなのかじりついてだいぶ夢中になって読んでしまいました。


以上簡単な感想終わり。
以下より書きたい放題で長いです。
posted by アウラ at 01:12 | TrackBack(0) | 小説[読了→感想アリ]

アレキサンダー/竹書房文庫

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アレキサンダー 竹書房文庫

映画アレキサンダーのノベライズ。
映画では気付きにくかったさりげない出来事が
詳しく分かります。
アレキサンダーの栄光に隠れた素顔がのぞきます。
そこには激情や狂気、恐れが渦を巻きます。


映画「ALEXANDER:アレキサンダー」公式サイト

私の映画感想
アレキサンダー1回目感想
本を読んでから観にきました、2回目感想
posted by アウラ at 00:58 | TrackBack(0) | 小説[読了→感想アリ]

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