2005年06月29日

自暴自棄か挑戦か!?

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東方遠征を志半ばで引き返した後、帰途への道でアレクサンドロスが、
無謀とも思えるほどの戦いのエピソードがあります。
これもまた作品によって趣が異なっていておもしろい。

今まで共に進んできた兵たちに背を向けられた形で終了してしまった東方遠征。
果たして自分には神と肩を並べられるほどのチカラはあるのだろうか。
もしそうならば何をしても死なないはずだ。(語弊があるかな)
初めて深い挫折を味わった彼は、それを試してみたかった。

ただ、ただ、無謀で自暴自棄になったとは考えられない(考えたくない)ので、
この挑戦説がしっくりきました。



●映画ではこんな感じ。

敵の戦象部隊を前に、恐怖で足がすくんでしまったアレキサンダー側の馬たち。
敵中の真っ只中に、ブーケファラスとともに単身で突っ込んでいくアレキサンダー。
象に乗っているポロス王と対峙し、運命をかける。
ポロス王の投げた槍が刺さり、ブーケファラスは一身に敵の矢と槍を受け止める。
スローモーションでブーケファラスから離れていくアレキサンダー。
世界は赤く染まっていく。
薄れゆく意識の中、アレキサンダーは戦いの勝利と、ブーケファラスの死を知る。
傷ついた兵士たち、その中にはヘファイスティオンの姿も。

もしかして大王は死んだのかという兵たちの動揺の描写は一切なく、
全ての兵たちが集まる前に顔色のわるーい大王がふらふらと兵たちの前に現れる。
大歓声。
この作品ではここで東方遠征を終了して引き返すぞとの大王の決定が下されました。


●アレクサンドロスと少年バゴアス/中央公論新社
http://alexander-the-great.net/article/2700395.html
戦いの場から離れた幕舎で大王たちの攻撃を心配そうに見ているバゴアスからの目線で書かれる。
アレクサンドロスが単身、塀を飛び越えるのが見え、崩れ落ちるのを遠くで見るバゴアス。
しばらくして瀕死で運ばれてくる大王の姿に涙するバゴアス。
戦場は遠いので他ほどの緊迫感はないが、遠くから何も出来ない無力さを感じていたバゴアスは、気が気じゃなかっただろうなあ。


●獅子王アレクサンドロス 講談社文庫
http://alexander-the-great.net/article/4048779.html
塀の上で敵の攻撃にさらされるアレクサンドロス。
前に下りれば足場は近いが敵に囲まれる。
怪我をするかもしれないが後ろに降りれば味方の軍である。
しかし、王は前に飛び降りる。なんとも無謀!
それを見た近衛兵が一足遅れて飛び降りる。倒れる近衛兵。
アレクサンドロスにもざくりと槍が突き刺さる。

他の入り口から攻め込んだペルディッカス部隊が駆けつけて助かる。
近くで大王が倒れるのをみた兵士たちの言により、大王は死んだとのうわさが流れる。
大王は生きているといううわささえも、苦肉の策であるとして大王の生存を疑う。
それを悟った大王は船の上で、覆いをはずし、両手で手を振る。
支えもなく、立って、大声でおれば生きてるぞーと叫ぶ。
王の生存を確信して、嬉しさに崩れ落ちる兵たち。
その中には王に直接手を貸してもらたものも居たりして感動が深い。
ここらへんの描写、ドラマチックすぎて泣きそうになりました。

●3部作のやつ
記憶が錯綜しております。どんなんだっけ・・


※追記・修正予定(6/29)
posted by アウラ at 03:16 | TrackBack(0) | 印象的なエピソード



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